外構工事の際にカーポートの設置を考えている方は多いでしょう。
カーポートが実際に必要かどうか判断できずにいる方も多いかもしれません。
駐車スペースはあっても、その上にカーポートを設ける必要かどうか疑問を感じることもあります。
この記事では、外構工事で選択できるカーポートの種類や、それぞれのメリットとデメリットについて説明しています。
ご自身にとって最適な選択ができるように、ぜひ参考にしてみてください。
カーポートとガレージの特徴と違いについて
カーポートとは、車の駐車をするスペースのことで、一般的には屋根があっても壁はない駐車スペースをさします。
対照的に、屋根がなく開放的な駐車スペースは、カーポートではなく普通に駐車場と称されます。
ガレージは車を保管するための空間で、四方を壁と天井で囲まれ、入口部分にはドアが備え付けられている建築物です。
カーポートが基本的な雨よけや日よけを提供するのに対し、ガレージは更に壁やドアによる保護が加わります。それでも、カーポートの方が設置や購入にかかるコストが低いところがメリットです。
外構工事で設置できるカーポートの種類
外構工事を行う際には、さまざまなタイプのカーポートが選べます。
片側支持タイプ
片側支持タイプは支柱が片方にのみ設けられているため、車の出入りや乗り降り時に柱への接触が少なくなります。しかし、支柱が片側にしかないために構造上の強度はそれほど高くなく、通常は小型車用のスペースに適しています。
強度が高いタイプをすすめてくる業者もいるでしょう。大きめのモデルであれば2台の車を収容可能です。しかし、個々のニーズに合わせた選択が肝心です。
両側支持タイプ
屋根を両側から支える柱を持つタイプです。
このタイプは片側支持タイプより構造的に安定しており、2~3台の車を停めることができます。ただし、柱の数が多くなるため工事が複雑になり、コストも上昇します。
後方支持タイプ
後方に柱を持つタイプもあります。
このカーポートは前面と側面に柱がないため、車の操作がしやすいです。2~3台の車を収容できる大きさもあり、複数台の車を持つ家庭には適しています。ただし、構造的な強度を高めるためには、しっかりとした基礎工事が必要になります。
Y字型屋根タイプ
2つの片側支持タイプのカーポートを組み合わせたのがY字型屋根タイプです。
構造はシンプルでコストを抑えやすく、2台分の駐車スペースを求めている方には最適な選択肢となります。
カーポート設置のメリット
ここでは、外構工事によるカーポート設置のメリットを4つご紹介いたします。
1.車を自然環境の影響から守る
カーポートを取り付けることで、車を雨、風、雪、強い日差し、鳥の落とし物などから守ることができます。
これにより、車が汚れにくくなり、洗車の回数を減らすことができるでしょう。特に、直射日光を避けることで、車体の塗装の劣化を防ぎ、夏場の車内温度上昇を抑える効果も期待できます。
2.雨や雪の日でもスムーズな乗り降りを実現
カーポートは、悪天候時でもスムーズに車の乗り降りを可能にする便利な設備です。
カーポートから玄関へ屋根が連なっている場合、車と家の間を傘なしで移動することができます。小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭では、傘をさしながらの乗り降りが一苦労ですよね。カーポートがあればその手間を省けます。
3.除雪作業の負担を軽減
カーポートがあれば除雪作業の負担を大幅に削減します。
雪国では、出かける前に車周りの雪かきが必須ですが、カーポートの下ではその必要がほとんどありません。車の上に積もった雪を取り除く作業も軽減され、出発の準備がよりスムーズになります。
4.設置が簡単でコストパフォーマンスが高い
ガレージと比較すると、カーポートの設置は手軽で工事期間も短く、経費も抑えられます。
ガレージ設置を検討する家庭も多いです。しかしカーポートなら、もっと迅速かつ経済的に設置できます。さらに、狭いスペースにもフィットし、周囲への圧迫感を減らすことが可能です。
カーポート設置のデメリット
カーポートを設置する際にはデメリットもあります。以下の3つをご紹介します。
1.支柱による障害物問題
カーポートには屋根を支えるための支柱が必要です。これが障害物となることがあります。
車の駐車や乗り降りの際に、支柱と接触する可能性があるからです。
特に、運転に自信のない方や、カーポートへのアプローチの角度や位置によっては駐車が難しいと感じることがあります。
この問題に対処するためには、片側だけに支柱がある強固なタイプのカーポートを選ぶとよいでしょう。
2.暗さと圧迫感
カーポートの屋根は、圧迫感や暗さをもたらすことがあります。
特に、カーポートが家の玄関付近に設置されている場合、その影響が強く出ます。
玄関エリアを明るく開放的に保ちたい場合は、カーポートのデザインを工夫することで、空間の明るさや開放感を改善できます。
たとえば、カーポートの柱や屋根に明るい色を選んだり、光を通す材料を使用するとよいでしょう。
さらに柱をより高くし、屋根を高めに設定することで、より多くの日光を取り入れ、圧迫感を軽減できます。
3.側面からの雨風への脆弱性
完全に囲まれたガレージと比べて、カーポートはその開放的な構造ゆえに側面からの雨や風に対して脆弱です。
特に、屋根を高くして圧迫感を減らした場合、横からの雨や強風の影響を受けやすくなります。
カーポートの見た目と機能性を考慮し、屋根の適切な高さを選択することが重要なポイントとなります。
まとめ
カーポートの導入は、車を雨や風、強い日差しから守る効果があります。
また、雨や雪が降る時期にも、乗り降りがしやすくなるというメリットもあります。
ガレージと比べると構造は簡素で、そのため設置にかかる費用を低く抑えられることもメリットです。
しかしカーポートは側面からの風雨に弱い点があり、支柱に車が衝突するリスクや、玄関付近が暗くなるという問題も発生しがちです。
こうした問題は、材質や色の選択、支柱の位置や高さを工夫することで改善可能です。
詳細な解決策については、外構工事を手掛けるプロフェッショナルに相談することをおすすめします。